建築史家でまちづくりオルガナイザーこと、藤原惠洋(ふじはらけいよう)教授の活動と、通称ふ印ラボ(ここで「ふ」の文字は意味深長なのでちょっと解説を。ひらがなの「ふ」は「不」の草体。カタカナの「フ」は「不」の初画を指しています。そのまま解釈すれば「つたない」かもしれませぬ。しかし一歩踏み込んで「不二」とも捉え「二つとないもの」を目指そう、と呼びかけています。ゆえに理想に向けて邁進する意識や志を表わすマークなのです。泰然・悠然・自然・真摯・真面目・愚直を生きる九州大学大学院芸術工学研究院芸術文化環境論藤原惠洋研究室というわけ、です!)の活動の様子をブログを介して多くの同人・お仲間・みなさまにお伝えしています。 コミュニケーションや対話のきっかけとなるようなコメントもお待ちしております!

□報告・連絡

・備品到着(CD-RDVD-R等)

・外付けハードを使う場合は、インストールする

・レーザーのインク、補充

87日のハイヤの詳細、後日メール

 

報告:村上英峻さん

12日~イムズのアルティアムにて淺井裕介さんの公開制作。制作10日程

・制作参加

‐ショッピングバックをキャンバス

‐カッティングシートで、ショップロゴを解体

→大きな木

・お客さん、100人程

・淺井さんの代表作

→マスキングプラント

711日まで、個展

*淺井さん、今年2月、インドの小学校においてもワークショップ(貝印協賛)

 

ゼミ

発表:藤原旅人さん

「フランス社会と日本社会における文化芸術の意義」

‐フランスへ短期留学

→フランスの文化環境の整備が充実していることに感動

→日本社会において文化芸術の環境整備の充実を志す

市民や行政に、日本社会における文化芸術の意義を明確にすること

‐日本でアートプロジェクトなどにスタッフとして参加

 

文化政策学

 

・文化政策において、日本はフランスより3、40年遅れる

 

・フランス

・1959年、文化問題担当大臣アンドレ・マルロー

・「地方分権化」を目指す→「文化の家」の建設

失敗:不十分な予算

パリのものを地方に置いただけで、地域で受け入れられないハイカルチャー

・2000年代日本文化政策

・地方分権の流行

・1970年以降、全国で公共ホール

→計画性がなく、方向性は迷走

・1960年代後半~1970年代 フランスで論争

‐文化芸術が社会の中における役割

→ピエール・ブルデューが終止符

ピエール・ブルデュー:文化資本論・文化的再生産論を唱えた

晩年には社会運動

 

・フランス社会と日本社会の比較

・フランス社会

‐文化資本()=社会的地位()

‐階級社会の維持

‐教養として社会において必要なもの

・日本社会

‐文化芸術は難しい

‐文化資本()≠社会的地位()

→大衆・中流階級意識

‐経済・教育の普及

‐複製文化の普及

 

・企業メセナ2003~2006年の白書

・都市部より地方での活動盛ん

・地域活性化や教育、福祉などが目的

 

 

結論

‐地方再生の試みが増える

‐諸問題の解決方法として使われる

‐参加型プロジェクト増加

アートプロジェクト・アートフェスティバルに注目

主体性のある参加型のプロジェクト

「参加」と「文脈」に注目

 

参加型プロジェクト例

・「サンシャイン63」

・「地中の中に家がある」

・「Fukuoka Really Really Free Market

 

今後の課題

アートプロジェクトをどう評価していく

→ヒアリングにより、参加者の変化を探る

数字だけでは判断できない部分があるのでは

◆劇場を都市における創造拠点としてどう活動していくべきか

 

・フランスの文化政策の背景

・パトロンがいなくなった

・フランスがいかに優れているかを示す

・日本では戦後、経済立て直しのために軽視

→豊かになり、公共ホールなど

 

・プロジェクトを考えるときに運営側と市民側にズレ

→生活者をよく観察する(文脈)

アメリカではプロジェクトマネージャー

観光として

中国では学生・市民が参加

観光としては少ない

 

記録者意見・感想

イムズでの淺井裕介さんの公開制作に関する英峻さんの報告から始まり、旅人さんの研究発表を聞かせていただいた。旅人さんの研究・活動内容を詳細に聞き、今後の日本社会における文化政策の在り方など多々考えさせられるゼミだった。また、実際に数々のアートプロジェクトに参加されてきた旅人さんの話は説得力があり、実体験というものが研究においてバックボーンとして、明らかに力があることを痛感するとともに、地域ブランドについて研究していく私にとって、参加型のアートプロジェクトの話はアプローチに多少の違いはあれど、地域活性化、その土地の文脈を読むという部分で非常に参考になった。

 

定例ゼミ次回予定

6月

 

藤原先生発表

 ①『日本近代建築史学の相対化から創造的文化資源としての再布置へ』

 「補助線(相対化)を用いた議論→近年補助線を引いた研究を学問の領域でされている研究者が減少」

キーワード 東アジア 近代和風

事例

重要文化財になった後、市民に親しみをもってもらう為の市民参加型プロジェクトまで行うようになった

②『当事者としての住民の主体化を促した参加型まちづくりの可能性と不可能生』

ネイティブ人類学(トライアルな領域)の領域の学問

 ※藤原史にそって発表

藤原恵洋教授 建築史家/工学博士/まちづくりオルガナイザー

オルガナイザーと名乗るきっかけ ← サークル村 “タニガワガン”さんの“原点”; 人間の原点に立ち返ることの大切さの提案

行政 専門家がまちづくりをしていた

住民参加型まちづくり 恊働参画によるまちづくりのチャンスが来たが、橋渡しできる人間がほとんど存在しなかった

住民参加型まちづくりの必要性がほとんど認識されていなかった

ハヤシヤスヨシさん 日本発の実践者 → 都市デザインが設営された

建築家に必要なのがフィールドワーク 北海道からシンガポールまで生で見てその地域を感じること

旧来 法律に寄って都市計画がきめられていた

問題 北海道 九州どこでも同じものになってしまう 相互信頼/相互補完/相互扶助といった人間関係/地域社会が崩壊していった

 

地域があるから都市が再生されるという考え方(藤原)

だから市民主体住民参加型の地域づくりまちづくりが求められている

再生すべき三つの要素(藤原論)

文脈の再生

矜持の再生

紐帯の再生

 

↓解決策

他者を必要とする「まちづくり」

行政=専門家=住民の三者一体

他者としての「よそ者」「わか者」「ばか者」の介在がまちづくり活動を相対化し活性化していく

 

藤原座右の銘 「足思手考」:脳みそと手や足が同じように動く!

歴史的建造物や生活環境の調査へ「考現学」の導入

まち歩き

藤森照信らの建築探偵 赤瀬川原平らの路上観察

観察力の鍛錬とメディア的還元

宮崎清らのデザインサーヴェイ(観察力をデザインに還元する)

地域固有の文化資源

 

九州芸術工科大学に招かれてからのはなし

忘れられない芸工大での歓迎会(92年)

東京藝大歓迎会 距離を置く事に

東大歓迎会 紳士だが芸工大の未来について言及しない

九大歓迎会 芸工大は九大の子会社

 

↓暗雲立ちこめる感じ

 

全く新しいオリジナルの授業を開設

「造形論」インカムでなくアウトカム

 

そして

大学を相手ではなく地域を相手に! → 介添え役になろう!

 

今何を求められているのか?先に感じて手助けをして行く

 

具体例

八幡校区 地域/村での活動 → インベントリーづくり

社会変化によって地域の風景が変わって行くものを発見調査

高校生がワークショップを通して報告書を作成発表

その他さまざまな活動を展開

 

国土交通省からの依頼事業を開始

地域の声を聞く事をベースとした事業へ作り替える

国土交通省が驚いた会議:外でご飯お酒を飲みながら語るおもしろい会議

 

まとめ

目的

当事者の主体化

地域育て/まち育ての主人公育て

 

方法

先回りしてナビゲートできる介添え役の存在の養成

地域社会の紐帯=communityを構築できる

 

まとめ(藤原先生)

建築史家/まちづくりオルガナイザーの両側面を補完

史観形成に生活観、相対化、といった影響をもたらす

コーディネーター当事者=介添え役

しかし、いつまで経ってもむらびと(村民)にはなれずじまい

まちづくり、地域づくりのコーディネーターには「当事者」であることと「介添え役」であることのバランス感覚が必要

 

③建築技術歴史年表を用いたはなし

 

発表全体に対する質疑応答

明代さん「今までにないものを切り開く、先回りする介添え役をする上での迷い不安はあったのですか?そしてどのように解消したのか?」

先生「最初川口さんから「あんたみたいな人に来てほしいとは誰も思ってないから帰ってほしい」と言われた。

先生「三回断りましたが服部さんに頼まれて」

一部の村民から抑圧するような大学教授は必要ないと頭から否定されたものの、服部さんによって一度認められたが、藤原先生は村で仲良くやっていける自信がなかった

何度か村にいき不活性な会議が続いた

先生は諦めようと思っていた

↓そんなとき

手伝ってくれた学生と会議後村のラーメン屋に寄った。そのラーメン屋に会合に来ていたしかめ面の人10数人が飲んでいた

 村人から一杯飲め〜と薦められ、飲めば飲む程村人が話し始めた

ある人が「先生は俺たちが話しているのを全部記録しているよね?あれはなんで?」

先生「言葉は財産です。皆さんにその財産を返還出来るじゃないですか!」

染め物のザンさん「これは良い会議の方法じゃないか?」

少しずつ村人と交流ができ始めた

その日は夜遅くまで呑み語り続けた

↓その出来事のあとの会議から

村人の態度が変わり、本音で語り始めるようになった

↓たくさんの文献をよみ村に関して研究して、理論的な裏打ち作業

村人以上に地域を知ることができ、村人は下を巻いた
 

先生「不安を解消するため、理論的な裏打ち道筋を立てるために研究するのだ」

村人が空き宿を用意してくれた 」

 

村上さん「よそ者だからこそできたことはありますか?」

 

先生「年中行事をなぜかやらなくなっていた

でもよそ者だからなぜやらないんですか?と内情を知らない為、いくらでも発言する事ができた。

いろんな行事を開催するきっかけづくりがいくらでもできた

 

田んぼの真ん中でライブを開いた(2000人客が来た)

多大な黒字がでて、海外旅行へ!」

 

今でも村との交流は続いている。

他にも。。。

 

7年間先生は一人で村に住んでいた。

その間、家族と別れ、家族は東京へ引っ越した

 

一人で住んでいる先生の所へある村人が話しに来た

村人(奥さんがなくなったと勘違いした)「後添えさんを先生に紹介したい」(※写真をもって)

 

國盛さん「先回りをして実践的プログラムを作って行くには何が必要か?例えば私は自分に不足していることやコンプレックスの面から先回りをする。」

 

先生「一つの例

ここに都市に必要な空間がある。どういう公園にするか?

都市計画化は自分のデザインでさっさと作ってしまう。

だが私の場合、都市公園デザインをいろんな角度から最低20通り考えて総合的にデザインする

重要なのは自分がさっさと何かを決めるのではなく、沢山のオルタナティブの選択肢を延々と考え一般の人と議論し合い、少しずつ削って行く。このプロセスが大切で、この密度の濃い状態を維持する為に介添え役が必要。

だが最近の大学では先生は方法論しか教えない。だが大切なのは議論の維持で、“議論の裾野を広げるところ”にある。

裾野を広げれば広げる程頂点が高くなる。それがクオリティーであり、質の高さである。」

 

國盛さん「もう一つ質問です。今先生の中で考えられている日本でモデルにできる案はありますか?」

 

先生「クリエイティブシティはあんまり問題ではない。友達にナカさんという人が居るが、ナカさんと議論しているとたくさんの鳥の声が聞こえる。たくさんの野花、樹木があり、そこにいるといらない音が全く存在しない。自然のなかに生きている事を感じる。人間の生きていること、五感を感じれる生き方を大切にしたい。だがほとんどが使い切れてなくずさんな五感の使い方をしている。だから私はテレビも見ないし携帯も使わない。情報を得るのは、常に人からで、文脈をかたちづくる情報が大切だと思っている。そのような五感からの感動から全ては始まる。それが大切でそれがあればクリエイティブシティのようなものはいくらでもできる。

ただあんましこだわりを見せすぎるとみなさんがひいていくのが分かりますので。。。苦笑」

 

先生「麻衣佳さんはどう思うんですか?私はあなたが石炭を具材にしてしまう所だけで感動しているんですけど。。。そんな感じかなあ」

 

先生「パブリックはいつ何処で生まれるか?

パンナアーレンツさんの言葉:人間とは主体的に観察することになり、同時に観察される客体となった。これが背中合わせになった瞬間“公共”になる。

これを皆にも見つめてほしい。

みんなの前で議論、論文、パフォーマンスをすればする程パブリックの強度があがっていく。これはどのリーチでも必ず伝える事ができる。」

1996年〜2003年まで村で活動

事務事項

6月26日赤星さんがサマルカンドから帰ってくるが、6月27日に菊地の田村さんが大きな家に一人で住んでいるが、元気がなく元気をつけてあげたいなあと思っている。田村さんのお宅を綺麗にしますよ!と伝えている。みなさんのなかで一緒に行ってもらえる人が居たらどうですか?おいしい食事と菊地の温泉が付いてきます。

 

ここしばらく定例ゼミでいろんな外部の方の発表をされてもいいんじゃないか?

望月の壮行会についてどうですか?

研究室で住所録を作成します。その為にメーリングリストを使って情報収集をしております。必要事項をのせてありますのでそちらを使って情報提供をよろしくお願い致します。

問題点:メーリングリスト外の方の情報をどうするべきか?

 

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