年の瀬、オーラスの藤原惠洋研究室フィールドワークは別府から四国へ渡り、八幡浜市に残された日土(ひづち)小学校公開見学会への参加。よくよく考えてみれば、覚悟を決めて、疾風怒濤のような勢いで展開しつづけた2009年秋冬期のフィールドワークも皮切りは10月はじめの直島・家プロジェクト探訪から。なんと縁深い四国の旅。まるで八十八カ所お遍路の旅のような感覚です。
さて今回のナビゲーターは世間遺産写真師で知られた藤田洋三さん。多士済々のメンバーと別府で合流、明治時代から就航してきた宇和島汽船のフェリーで八幡浜へ向かうことにしました。
別府の遠景を後にしながら、夢中で展開し続けた疾風怒濤のフィールドワーク踏査先の数々を振り返る。
そちらが国東半島と姫島。こちらが佐賀関。あれが津久見市の石灰山。このあたりはひと続きの地質が緩やかに陸地海中と連なっていて、海に溶け出した石灰成分が美味しい佐賀関の関サバ・関アジを育ててきた、と藤田さんの炯眼ぶりは留まるところを知らない。
四国電力の風力発電施設。藤田さんは佐田岬の尾根の風景がずいぶんと変わったという。
八幡浜市は愛媛県の西南部に位置しており、別府から宇和島汽船フェリーで3時間弱。臼杵からは2時間程。大分と愛媛は豊後水道を川のように挟んで対峙しており、よそで考えるほど遠くはない。むしろ人や物産の交流は意外に濃くて影響し合っているという。いわば八幡浜港は四国と九州を結ぶ西の玄関として、今も年間50万人近くが行き来する。
名誉市民の菊池清治家。東大物理学科を卒業した頭脳明晰な市長さんだったという。じつは今日のお目当て、建築家松村正恒氏の八幡浜市役所職員時代のバックボーンがこの市長さんで、モダニズム建築の設計にご理解十分だったという。
その菊池家の町屋も幕末期の重要な町家として保存されており、中心市街地に残された建築群をつなぐように「八幡浜まちなみミュージアム」が誠実に展開している。
くじめ鮮魚さんの店先で藤田洋三さんのアンテナが動き出した!
静かな町並みの中に潜む八幡浜の魅力的な時間と空間。
お昼のおすすめは八幡浜チャンポン。八幡浜市の人口は約4万人。ちゃんぽんメニューの店は40軒ほど。鶏ガラや魚をベースにした「あっさり味」スープ。長崎のこってり味とはずいぶん違う。話題沸騰の仕掛けは地元の八幡浜商工会議所青年部。ちゃんぽんを通じて八幡浜を全国紹介したいと06年度に「八幡浜ちゃんぽんプロジェクト」を構想。市内ちゃんぽん各店由来やの味付けの秘訣、ご主人の人柄、お客さんの声などを取材調査し、火付け役となったガイド本「八幡浜ちゃんぽんバイブル」を発行。かつて1996年藤原惠洋研究室が展開した北九州市戸畑駅前での「ちゃんぽんマップでまちづくり」を思い出しました。
ちゃんぽんバイブルの中核的お店の丸山へ。突撃体験です。
ご案内は、八幡浜の路上観察びと岡崎直司さん(中央)。八幡浜を語らせればこれ以上のヒトはいない、と藤田洋三さんの太鼓判。そもそも藤田さんとは義兄弟のような昵懇のお仲間としても知られています。
注文はオーソドックスなちゃんぽん。550円。ダシがうまいっ!!
元気が出た足で、中心市街地の「八幡浜まちなみミュージアム」を駆け巡りました。
別府の遠景を後にしながら、夢中で展開し続けた疾風怒濤のフィールドワーク踏査先の数々を振り返る。
そちらが国東半島と姫島。こちらが佐賀関。あれが津久見市の石灰山。このあたりはひと続きの地質が緩やかに陸地海中と連なっていて、海に溶け出した石灰成分が美味しい佐賀関の関サバ・関アジを育ててきた、と藤田さんの炯眼ぶりは留まるところを知らない。
四国電力の風力発電施設。藤田さんは佐田岬の尾根の風景がずいぶんと変わったという。
八幡浜市は愛媛県の西南部に位置しており、別府から宇和島汽船フェリーで3時間弱。臼杵からは2時間程。大分と愛媛は豊後水道を川のように挟んで対峙しており、よそで考えるほど遠くはない。むしろ人や物産の交流は意外に濃くて影響し合っているという。いわば八幡浜港は四国と九州を結ぶ西の玄関として、今も年間50万人近くが行き来する。
名誉市民の菊池清治家。東大物理学科を卒業した頭脳明晰な市長さんだったという。じつは今日のお目当て、建築家松村正恒氏の八幡浜市役所職員時代のバックボーンがこの市長さんで、モダニズム建築の設計にご理解十分だったという。
その菊池家の町屋も幕末期の重要な町家として保存されており、中心市街地に残された建築群をつなぐように「八幡浜まちなみミュージアム」が誠実に展開している。
くじめ鮮魚さんの店先で藤田洋三さんのアンテナが動き出した!
静かな町並みの中に潜む八幡浜の魅力的な時間と空間。
お昼のおすすめは八幡浜チャンポン。八幡浜市の人口は約4万人。ちゃんぽんメニューの店は40軒ほど。鶏ガラや魚をベースにした「あっさり味」スープ。長崎のこってり味とはずいぶん違う。話題沸騰の仕掛けは地元の八幡浜商工会議所青年部。ちゃんぽんを通じて八幡浜を全国紹介したいと06年度に「八幡浜ちゃんぽんプロジェクト」を構想。市内ちゃんぽん各店由来やの味付けの秘訣、ご主人の人柄、お客さんの声などを取材調査し、火付け役となったガイド本「八幡浜ちゃんぽんバイブル」を発行。かつて1996年藤原惠洋研究室が展開した北九州市戸畑駅前での「ちゃんぽんマップでまちづくり」を思い出しました。
ちゃんぽんバイブルの中核的お店の丸山へ。突撃体験です。
ご案内は、八幡浜の路上観察びと岡崎直司さん(中央)。八幡浜を語らせればこれ以上のヒトはいない、と藤田洋三さんの太鼓判。そもそも藤田さんとは義兄弟のような昵懇のお仲間としても知られています。
注文はオーソドックスなちゃんぽん。550円。ダシがうまいっ!!
元気が出た足で、中心市街地の「八幡浜まちなみミュージアム」を駆け巡りました。